2019年12月、黒字営業を続けているファミリーマートが大規模な自主退職を募るというニュースが報じられました。これまでは業績の悪い企業がリストラを敢行するというのが、一般的な考えでした。これからは企業の業績が黒字でもリストラされる可能性があるということです。
ファミリーマート以外にも黒字リストラをしている企業があるかどうか気になったのでまとめてみました。
黒字リストラの企業一覧【2019年】
冒頭でも述べたとおり、好業績下でも人員削減策を打ち出すいわゆる【黒字リストラ】を敢行する企業がますます増えています。
東京商工リサーチによると、2019年に早期・希望退職を実施した主な上場企業は35社。その対象者は1万1351人に達したとのこと。
ただし、そのうち約8割は最終損益が黒字だった企業の、いわゆる黒字リストラであったとのこと。
今は業績がたとえ良くてもリストラの可能性がある時代になりました。2019年に黒字リストラを発表・実施した企業を、探してみました。
(表はスクロール可)
企業名 | 募集/応募人数 | ニュースサイト |
アステラス製薬 | 約700人 | 「まさに異常事態」国内製薬 リストラが加速 |
中外製薬 | 約170人 | 「まさに異常事態」国内製薬 リストラが加速 |
カシオ計算機 | 約160人 | カシオ、初の早期退職者は想定下回る156人 |
キョウデン | 約130人 | |
鳥居薬品 | 約280人 | 「まさに異常事態」国内製薬 リストラが加速 |
協和キリン | 約300人 | 「まさに異常事態」国内製薬 リストラが加速 |
ファミリーマート | 約800人 | ファミリーマートの早期退職に応募殺到 |
味の素(2020年1月6日~3月13日) | 約100人 | 味の素「希望退職者募集」で考える会社員の行方 |
*分かり次第追記していきます |
2020年2月の時点で、ファミリーマートの早期退職には1500名が応募しています。
黒字リストラはなぜおこる?
会社は業績が好調なのになぜ人員削減、いわゆる【黒字リストラ】が実施されるのでしょうか。
黒字リストラが目立ったのは製薬業界。近い将来に国外メーカーのライセンス販売終了や薬価引き下げのリスクがあるので、事前にリストラを敢行したと考えられます。
今後の景気後退を予測し、今のうちに人員削減を考える企業が多いようです。
また中高年の社員の給与を縮小し、若い世代に再配分していくという考えもあります。これは年功序列の崩壊と関係があります。
会社では働かないのに高い給料をもらっている人がいます。その分を若い優秀な人材にまわすということです。
業績が好調なうちに、社内人材の選別を行い、将来に向けて優秀な人材を固めておきたい意図があります。
まとめ
これまでは業績が悪化していれば、リストラを予期できました。これからは、会社の利益が大きくてもリストラを予測しなければなりません。副業や転職も視野に入れて、リスク管理をしておくのも大切です。
会社に依存するのではなく、自分にしかない仕事スキルでどんな状況でも勝ち抜けるようにしたいですね。
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